□今日の一言□

更新者専務

2006年8月6日(日)
中古車情報 エコ通販
好評サンバートラック4WD「ワンダフル」

  
             

 社会の歪(ひずみ)って言うて一言で済まされない時代になってきました。最近、格差社会という言葉が盛んに使われるようになりました。景気回復の兆しが表れるに伴い、貧富の差が少しずつ拡大し政治の問題としても取り上げられ始めていることはよくご存知の通りです。実際に国税庁の調査では、1999年から2004年までに300万円以上の収入の労働者数は全ての収入層で約220万人減少し、逆に300万円以下の労働者数は約175万人増加したそうです。
そのような状況の中で、「ワーキングプアー」と呼ばれる『働く貧困層』が急激に拡大しています。 ワーキングプアーとは、生活保護と同水準の年収しかない上に生活保護を受けていない、つまり働いていながら生活保護とほぼ同等の年収しかない世帯を指します。ワーキングプアーは現在、日本の全世帯のおよそ10分の1にあたる約400万世帯とも言われています。景気回復の兆しが見られるといわれる中、都会では住所不定無職の若者が急増し、高校や大学を卒業してもなかなか定職に就けず、日雇いの仕事で生活している人々も多いようです。NHKが番組で取り上げたことなどで、最近は世間に浸透してきているようですが、今後の景気回復も貧富格差の拡大を意味するものになるのでしょうか。
 日本人はもともと謹厳実直な性格で、特にモノ作りなどをまじめに追求することにより経済的成功を享受してきました。その過程で生まれたのが、『中流』という言葉です。日本人はどこかで均一性を志向する傾向があり、かつては中流が日本社会の大多数を占めておりましたが、今は日本が中流社会から脱却しつつあることが格差拡大の原因となっているようです。また一方で、今までの資本主義社会は創意工夫や個人の努力に対しそれ相応の対価を払っておりましたが、現在はそれも薄れ始めております。このようなことが進行していくことにワーキングプアーが増えていく原因があると考えられます。格差の問題が問われるときはいつも、格差が無くなくなると働かないものも利益を受けることができる悪い意味の平等となり、あまり格差がつきすぎれば現在のように不平等の声が上がります。この二つの問題はいつも平行線となり、今も明確な解決策はないようです。
 ただ、どちらにしましても常に社会が求められるものは持続性です。向こう100年間、社会がもち国民が生活していけるかということが優先問題となります。そのためにはたとえ格差があろうとなかろうと、将来の見通しが明るく人々がやる気の出る社会でなければならないと思います。現在のワーキングプアーは、先行き希望を持てるものではなさそうです。地域格差など改善すべき問題も多いでしょうし、日本全体に無気力・失望感が蔓延してしまう前に打てる手は早く打たなければならないと思います。いや、時すでに遅すぎたのかもしれません。

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